影響力の武器(コミットメントと一貫性)
■本日は、影響力の武器の2つ目の武器である「コミットメントと一貫性」についてまとめてみたい。
【結論】
1.人は一貫していたいという欲望を持つ
理由は以下の3点ある。
第1に一貫性を保つことで、社会から高い評価を受けられる為
第2に一貫性のある行為は日常生活にとって有益である為
第3に複雑な現代生活をうまくすりぬけるのに役立つ為
2.コミットメントと一貫性は以下の場合、更に強力に作用する。
①行動を含むもの(自分で言った事や書いた事)
②公表される事
③自分の意思でコミットしたもの
④努力がいるもの
3. コミットメントと一貫性は、コミットを促した最初の条件が、後からなくなっても機能する。
【1及び2について】
<朝鮮のエッセイコンテスト>
•戦時中、朝鮮は捕虜となったアメリカ兵に対してエッセイコンテストを実施した。そのエッセイコンテストでは朝鮮を礼賛するエッセイが入賞しやすいようになっているが、入賞商品はそこまで豪華ではない。
結果、アメリカ捕虜は朝鮮を礼賛する思考へと変化した。
(事例考察)
•上記事例は以下の要素を含んだ(朝鮮礼賛の)コミットメントがあった為、かなり機能したと考察できる
行動:自分でエッセイを書き応募した
公表:エッセイは広く公表された
自分の意思:商品に釣られたわけではない(商品は豪華ではなかった)
また、上記事例には含まれないが、コミットメントと一貫性は、「努力」の要素があれば更に強く作用する。
例えば、入会勧誘儀が厳しい組織ほど、離脱されにくい性質にある事が知られている
【3について】
<省エネの事例>
市民グループに対し、省エネの行動(天然ガス節約)を取ったら、その行動をとった人の名前を新聞に掲載すると伝えて、市民に省エネ行動を取らせた。
しかし後日やっぱり新聞には載らない旨を伝えた。
結果、新聞に載らないとわかってからも節約は続いた(むしろより節約した)
※新聞にのると伝えた後:12.2%の節約
新聞に載らないと伝えた後:15.5
(事例考察)
コミットを促した最初の条件が、後からなくなっても機能する。
理由:人というのは、当初自分がしたコミットメントに対し、その正しさを示す新しい理由や正当化を付け加える性質がある為
【所感及び今後の自分の行動】
コミットメント一貫性を利用した社会実験をしてみたいと思った。実験対象を個人にしてしまうと不利益を過剰に負わせてしまうので、TikTokを活用して集団がどんな反応を示すか試してみたい。
具体的には、TikTokで小さなコミットメントである「保存」を促す投稿にした投稿と、「コメント」を促す投稿を比較してみて、どっちの方がフォローワーにつながりやすいか、測って行きたい。
仮説:コメントの方が公共性があるので、フォローに繋がりやすい